今シリーズは従来のコンセプト“Seeing Motion in Fixed Images”(動きのない所に動きを見る)を引き継ぎ、舞台はそのコンセプトの源である日本で実践しているものです。日本の代表的象徴である富士山をはじめとして私たち日本人が既に慣れ親しんでいるであろう風景をあえて選び、コンセプトに忠実に再現しています。古典であり最新の日本がそこにあります。
また作品は8x10カメラを用いた長時間撮影から成り、ご好評の蓄光材による“夜間撮影の疑似体験視”ができる仕様となっています。普段私たちが気付くことなく麻痺してしまった感覚“日本の独自性なるもののかたち”を作品を通じて感じていただければと思います。
(古家万) 作家紹介はこちら
※作品をクリックすると拡大画像をご覧いただけます no.120406 (Mt.Fuji, city and pine tree) SS |
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タテ15.1cm x ヨコ47.5cm |
no. 040507 (Mt.Fuji, an ume tree and a moon trial) SS |
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タテ29.5cm x ヨコ23.7cm |
no. 022807 (Mt.Fuji, a torii and a moon trail) SS |
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タテ29.5cm x ヨコ23.7cm |
富士山の手前に覆いかぶさるような梅の古木、箱根の芦ノ湖だろうか湖面上に朱が映える大鳥居、どちらも銭湯の壁画を思い出させるべたべたなジャポニスム。というのは、作品画面の一部を手で覆ったときの印象だ。作品中最もパワフルなものは、覆った手をどけると現れるわずかに湾曲した棒状の光の束。月の移動を夜間長時間露光によって撮影したものだ。
統計的な裏づけがあるわけではないが、おそらく日本人は最も月を愛でる民族だろう。歌に詠まれ、絵に描かれ、少なくとも酒の肴として親しまれ愛されてきた。その愛でる間の時間経過が月の光量の総量として記録されたのが、棒状の光の束なのである。映し出されたのは、写真の本質と錯覚されている真実の一瞬ではない。作家が体験した現実の時間経過そのものなのだ。画面右手前に松の幹、左遠方に富士山を配した作品では、夜間の人間の生活時間の証としての光が月以上に明るいことを示しているようだ。
古来から日本人のDNAに刷り込まれている霊峰富士、月、それらイメージを8x10の古典的カメラで捉え、ちょっとハイテクな蓄光材を隠し味にすることによって、現実の光を非現実的な光景としている。
古家が海外でブレークするのも、時間の問題。
(タグボートアートディレクター広本)
no. 120406 (Mt.Fuji, city and pine tree)

Lサイズ(ED8) タテ95.0cm x ヨコ300.0cm |
1,260,000円 | |
Mサイズ(ED8) タテ47.5cm x ヨコ149.7cm |
315,000円 | |
Sサイズ(ED8) タテ30.2cm x ヨコ95.0cm |
126,000円 |
※EDによって価格が変わります

no. 040507 (Mt.Fuji, an ume tree and a moon trial)

Lサイズ(ED8) タテ95.0cm x ヨコ118.0cm |
441,000円 | |
Mサイズ(ED8) タテ76.0cm x ヨコ95.0cm |
283,500円 | |
Sサイズ(ED8) タテ47.0cm x ヨコ59.0cm |
126,000円 |
※EDによって価格が変わります
no. 022807 (Mt.Fuji, a torii and a moon trail)

Lサイズ(ED8) タテ95.0cm x ヨコ118.0cm |
441,000円 | |
Mサイズ(ED8) タテ76.0cm x ヨコ95.0cm |
283,500円 | |
Sサイズ(ED8) タテ47.0cm x ヨコ59.0cm |
126,000円 |
※EDによって価格が変わります
>>Interview 月夜に撮影された神秘的な作品迫る 古家万インタビュー
- 1970年
- 東京都日本橋生まれ
- 1993年
- 東海大学工学部機械工学科卒業
- 2001年
- Art Center College of Design (ACCD)、Photography学科卒業(U.S.A.)
BFA in Photography取得
- 2007
- 「BTAP5周年記念展」 東京画廊+BTAP、北京、中国
- 2006年8月
- "Edition" Fall/Winter Collection
- 2006-2007
- "Edition Shops"
8/10 〜 9/3 (池袋), 9/6 〜 9/24 (梅田), 9/27 〜 10/15 (名古屋), 10/18 〜 11/5 (京都) - 2006年7月
- 『光の記憶/記憶の光 東亭順・古家万 二人展』 東京画廊(東京)
- 2006年6月
- 『古家万写真展 静中の動』 大阪ニコンサロン(大阪)
- 2006年2月
- 『古家万写真展 静中の動』 新宿ニコンサロン(東京)