上京して4年間ずっと、6畳にも満たない賃貸アパートを
アトリエ兼住居としていた。
ベッドを捨て、布団を捨て、制作に焦点をあて生活してきた。
大きなキャンバスに描くたびに窮屈で
毎日はやく引っ越したいと願いつつ、今を生きることに
精一杯な日々。
目の前のことにただただ、ひたすら取り組んだ。
上京して5年目。今年やっと都内にお引っ越しができた。
あの頃より、ほんの少しだけ広くなった。
家賃はなんと、あの頃と同じ。
なのでそれなりに不便もある。
けれど絵が描けるスペースがあるだけでもう
充分しあわせである。
そんな新居でのワンシーン。