酒井抱一筆「夏秋草図屏風」のオマージュ
この絵は、光琳筆「風神雷神図屏風」の裏側に描かれたものです。雷神の裏には、雷雨に打ちひしがれる夏草と水流を夏特有の夕立のような激しい雨の様子を、雨粒を描くことなく表現しています。風神の裏には、野分に吹かれてしなう秋草を配し、葉先は横方向になびき、蔦の葉が宙を舞い、目に見えない秋風の姿を秋草のかたちを借りて表現しています。 直接に表現をすることなく、対象と距離を隔てることによってはじめて自らの意識を確認する。自身が取り組んでいるabstract painting にも通ずるところがあるように思え、自然と対話し合う日本人特有の視点、美意識に魅了され、「The Joy of Nature」としてオマージュとなる作品を描きました。
2枚一組の作品として「屏風仕様」にも、お部屋のバランスを取りながら一枚ずつ離して「壁掛け仕様」にも出来ます。