点描画のような明るい色彩と色の重なりによってできる闇、そして一見可愛らしい人物や美しい室内、閑静な風景などに潜む不在感により「明るいけれどどこか暗い、可愛いのにちょっと怖い」といった両義的なイメージを感じ取っていただけると思います。アナログとデジタルを組み合わせたデジタル版画的なものです。
技法はデジタル版画の一種で、鉛筆によるグラデーションでモノクロの版をシアン用、イエロー用、マゼンダ用というように色ごとに数枚描き、それぞれをスキャンしてPhotoshopで色変換し、レイヤーで重ねて色彩を出しています。プリントすることは複製のためではなく制作過程のひとつです。