サイトウのルーツであるスケートボードを背景に作られた湾曲支持体を土台とし、人、モノ、出来事が過密に交わる都市と人間との関係性をコンセプトにした作品です。 街中の写真、スケッチ、インターネット画像など、大量の素材はデジタルツールで多重レイヤー化され、出来上がった過密なイメージは、 曲木技法とプリント技法との組み合わせによって空間性を持った独特の作品に仕上げられます。
本作は古来から様々な天災と共存してきた人間を、都市との関係性で捉えなおした作品です。
「過密であるが故に混乱は生じ、しかし過密であるが故に文化は醸成する」
この矛盾を引き受けた都市こそ、非合理的で文化的な生き物としての人間を言い表す鍵であるとして、表現しています。