古来より絵画表現に用いられてきました、重層構造をテーマとして制作いたしました。
下絵の段階~数十層ものレイヤーからなる、100%デジタル上で作成したデータを出力したものの上に、描画材を用いての物質を伴う「レイヤー」を新たに追加したシリーズです。
デジタルでの描画という、近年誕生したばかりの非物質的な描画形式を取り入れながらも歴史と伝統のあるアナログな絵画表現に於ける概念を踏襲した作品です。
今回の作品の背景は、絵や写真を加工したものではなく3DCGソフトで制作した「仮想の三次元空間」であり、コンピュータ上にのみそれは存在しています。