//夜の森で誰かに見透かされているような気がした。
それは誰も知らない小さな世界。
でも途方もなく続く世界のような気もした。
少女は紡ぎだすだろう。
その手から、終わることのない物語を。
そしてきっといつか私たちもその不思議森へ迷い込むのでしょう。//
私の生まれた町はとても田舎で、小さな山間にあります。
夜中に一人、家の周りを歩いているとなんだか時々どこかから気配を感じるような気がします。そこに怖さはなく、静かな大地の呼吸のようなものが暗闇の奥からひしひしと伝わってくるのです。昼間には見せない夜の森の顔にとても私は惹かれます。
この絵は森の生命の根源を擬人化し描きました。
皆が寝静まった頃、少女はこちらを見ているのかもしれません。
画材はキャンパスにアクリルガッシュ・クレヨン・色鉛筆・レース・毛皮を使い、リリーフ作品にしました。