マスクを描く作家として有名であるザン・ファンジは、1964年に武漢で生まれた。彼は特異な質感と画面構成でみる者を圧倒してきた。
彼の作品に登場する人物はマスクをかけたり、または今まさにマスクを外したばかりというような跡を残している。コートを着た姿は何かを隠そうとするような印象を与える。
特に目立つ大きな手もザン・ファンジが言わんとする主題と深い関連性があるように見受けられる
私たちは、私たちの本当の姿を隠しながら生きている。
それは、私たちの自我が発する欲望から始まったことからかもしれない。しかし一方で、社会の強要によって作られた病癖である、と彼の作品は語っている。
本来の姿が隠蔽されたまま、大きな手が象徴するようにただ機能するものとして転落し、生きるしかない人々。ここにザン・ファンジが露わにする、私たち自身の生の肖像画がある。