

子供のころからファミリーレストランで食事して
マクドナルドのドライブスルーがあって、
家のそばには大きな街道が走っていた。
学校帰りには男の子と女の子もみんな駅前でたむろして。
サバービアっていうのは、思い出でも物語でもなんでもない。
ピカピカとした建物や、殺菌消毒されたプラスティックのテーブルや、
ツルツルした女の子の肌や、あるいは冷たく暴力的な暗がり。
そうした具体的なすべてが、あたりまえに、
ひとつの風景のなかに広がっている、そのリアリティなんだ。
ホンマタカシ
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「東京郊外 TOKYO SUBURBIA」
ホンマタカシ
光琳社出版 (1998/12)
1998年度第24回木村伊兵衛写真賞受賞 |